二年前に身内が亡くなりました。(ここでHさんとします)その時に私は泣きませんでした。悲しくなかったからです。何故ならHさんの魂がすでに肉体を離れ、自分の亡骸を見つめていたからです。そして私はHさんの魂と対話しておりました。突然の急死だったのですが、ほとんど脳死状態で反応はなく、心臓も止まったり動いたりと弱々しい状況。延命治療はしない事を決め、次に心臓が止まれば...と見守っておりました。心臓が止まる直前、私はHさんから呼ばれました。(周囲には聞こえていません)そして最後の言葉「ありがとう。」を聞きました。手を握るとずっしりと重くなり、私は「うん。」と答えた途端、心音は消えていきました。
それから数時間が経ち少し休憩をしていた時「何故、急に?」と気になったのです。そして意識を合わせた時伝わってきたのが、この物質界からの「卒業」。そして魂の学校へ「進学」そして次の「生」への「入学」の準備。
この物質界の時間を全うし、意識に残された執着の手放しや未消化の思いの浄化。今まで世話になった肉体を離れ、次の準備をしている時、周囲は悲しみに打ちひしがれ嘆いていると亡くなった人は、足を引っ張られ次の「生」に影響しカルマを残してしまいます。ですから、残されたものに与えられる課題は気持ちよく「卒業おめでとうございます。」と、労いの言葉と感謝の気持ちを伝える事なのです。すると、次なる「生」の入学式に繋がるのです。
ご命日が近くなった今、改めて「生」と「死」 「死」と「生」という事を学ばされました。
今生、限りある時間を無駄なく自由に全うすること。それが「今」を生きている私達の課題なのだと思います。