悲嘆療法

悲嘆療法とは、死別や離別などによって物理的なコミュニケーションが取れなくなった存在と催眠下で再会し、コミュニケーションをとる事で悲嘆者（悲しみを抱いている残された方のこと）と被悲嘆者（故人のこと）との間の理解を図り、癒しを行う技法です。

愛する人、大切な家族や友人との死別や離別は誰にとっても辛く悲しいものであり、大きな喪失感に包まれます。それでも時間と共にその悲しみは次第に薄れていき、いつしかそのことを意識しないで日常生活を送れるようになっていきます。

ですが、人によっては何年何十年経っても心に深く傷が残り、その悲しみから抜け出せないまま一生を終える場合もあり、ましてや予期せぬものであった場合、尚更その感情は深く辛いものとなります。
人は、この世に生まれてきた以上「死」から逃れる事はできません。命ある限り「死」は必ず訪れるので家族や友人、或いはペットたちとの「死」とも向き合わなければなりません。

悲嘆療法は、悲嘆者の心の中に生きている故人と再会をし対話を行います。或いはスピリチュアル的に言いますと、故人の魂を呼び寄せて対話を行います。

死によって伝えることが出来なかった事、聞きたかった事などの”未完結”のままになっている思いを「完結」させ、互いに癒しへと導きます。コミュニケーションの完結が様々な誤解を解き、心残りや自責の念、不安や恐れなどの感情を手放し、その感情と感覚を認め受け容れることによって悲しみから解放されていきます。